「ラブアンドアナーキー」をネットフリックスで見た。
1話30分弱の全8話なので、ほぼ一気見。面白い。
ネットフリックスオリジナルのスウェーデンのドラマ。
スウェーデンの連続ドラマは初めてかもしれない。
出ている役者もたぶんみんな初めて見る顔。
主人公のソフィーは美しい二児の母。
古臭い出版社にデジタル化など合理化を進めるべく派遣されてきたやり手のコンサルタント。
一見、仕事も家庭も充実しているようだが、ちょっとストレスが溜まるとトイレにこもってスマホでポルノ映像を流して自慰にふける。
のっけからそういうシーンがある。
第一話で主人公のソフィーは3回ぐらい自慰をする。
そのうち一回は誰もいないオフィスで。
半ケツを出してやっているところを若い男に見られて写真まで撮られてしまう失態。
さすがは北欧ドラマです。(勝手な偏見で性に開放的というイメージが強め)
ソフィーは残業で誰もいなくなったオフィスでチャンス!とばかりに自慰を始め、
そんな恥ずかしい姿を設備のIT担当の契約社員の若い男マックスに見られて写真を撮られてしまう。
翌朝、昨日は楽しんでましたね?とマックスに言われ、写真を見せられるソフィは狼狽する。
リストラ社員の選択権まで持っているソフィが、お尻丸出しのあんな恥ずかしい写真を撮られてしまうなんて!
ソフィは意を決して、いくらほしいの?と彼に写真を削除する条件を訊く。
彼の答えは「一緒にランチに行ってくれれば」という拍子抜けするようなものだった。
だが警戒心は解かないソフィ。
彼の意図はなんだろう?よく見るとかなりのイケメンだ。
マックスはソフィに興味を持っただけで、脅すつもりはなかった。
それが分かってホッとする彼女だが、自分だけ恥ずかしい姿を見られて納得できず、
今度はあなたが「度胸を見せて」と、二人のゲームが始まる。
相手にやや無茶ぶり気味の課題を出し、相手がその課題をクリアすると、今度は相手が課題を出すというゲーム。
アイテムにソフィの真っ赤な口紅が使われ、それを互いに取ったり返したりを繰り返していく。
ちょっと前のフランス映画「世界でいちばん不運で幸せな私」(2003)に似てますね。
あの映画はお互いゲームにはまっていき、最後は破滅に向かって行きました。
こちらは破滅には向かいません。
途中でやりすぎた。。会社がつぶれそう。。となるのですが、深刻な方向へは進みません。
私たちはゲームを楽しんでいただけ。もうやめよう。という方向へいくものの、果たして幸せなのはどっち?
今の本当の生活ってどこか不自然じゃない?
タブーを気にしすぎてない?
面倒くさいこと、ややこしい物にフタをしすぎじゃない?
とゲームをしているうちに自分の生活の中の嘘、というか本当は私はどう思っているの?ということに目覚めていき、やめるべきは本当にゲームの方なの?と気づいていく方向です。
個人的な感想としては、二人のゲームにもう少しエッチな要素の罰ゲーム的なものを期待しましたが、そっちにはあまり行きませんでした。
「ラブアンドアナーキー」なので、もう少しそっち方向へ行ってもよかったな。と思いました。
だって、ややシャロンストーン似のソフィの女優さんも、マックス役の若手イケメン俳優も直接ゲームとは関係ない所では裸になるので。
しかもその裸になるシーンがなかなか凄いです。
たぶん、いや間違いなく日本の女優さんも男優も断ると思います。
男優さんは複数の出演者のいる前で性器も丸出しで歩き回ります。
(ネットフリックスはぼかしを入れたりしないんだ!)
女優さんは複数が見守る中、下半身丸出しでプールサイドを歩き、飛び込み台に上って飛び込む!
これ、ほんと過酷すぎる!と思ったけれど、そんなに抵抗ないのかな。
すごい。とくに男優さんに役者魂を感じました。
全て「北欧だから向こうでは当たり前」で済まされちゃうのかな。
出てくる役者もみんなよくて、全編楽しんで見ることができました。
30分弱が8話なので、すぐに見れるし。(映画2本分ぐらいの時間ですね)
アナーキーさはやや足りないと思いましたが、お気楽に楽しむにはいいドラマです。
シーズン2とかやるのかな。。まだシーズン2の発表はないですね。
いちおう、このシーズンだけで終わっても大丈夫な作りにはなっていますが、その後が気になると言えばなりますね。
ソフィが、夫との生活をどうするのか?続けるのか、清算するのか。
複雑な思春期を迎えた娘はどうなるのか?(彼女はいい!)
お爺ちゃんは、精神病院から退院してどんな風に変わるのか?
出版社に持ち込まれ、ようやく最後に面白い小説だと気付かれたあの小説と作家の今後は。。。
面白かったので、できればシーズン2やってもらいたいです。