映画

フロリダプロジェクトを見た。過酷すぎる。万引家族の比じゃないアメリカ


フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(字幕版)

「フロリダ・プロジェクト」がようやくレンタル開始になったので早速見ました。

フロリダのディズニーランドのそばの安モーテルが舞台。
ディズニーランドのホテルっぽい名前が付いていて紛らわしモーテルが並ぶ。
色もピンクとか淡いパープルとかで夢の国っぽくすごくカラフルできれい。

でも、そこはモーテルとして宿泊客が利用しているというよりは、
定住するアパートを失った人たちが暮らす施設のような存在。
みんな低所得者層の中でも最下層に位置する人たち。
この映画に出てくるのもシングルマザーがほとんど。
安いとはいえ、週ごとに宿泊料払う宿泊料もかなり重荷となっている。

中には、ファミレスでウェイトレスとして働いているシングルマザーもいるが、
それはかなりマシな部類に見えるほど。

で、子供たちは野放しにされ、勝手にふらふらとその辺で遊んでいる。
主人公は6歳のムーニーとその母親のヘイリー。

子供たちだけでのんきに遊んでるなあ、と微笑ましく見ていられたのは
ほんの最初だけで、あとはずっと何か起こるんじゃないかとひやひや見ていました。
ディズニーランドのそばだからびゅんびゅん車が走る広い道路があって、
子供たちはそのすぐそばの空き地などで遊んでいる。
アメリカだからいつ連れ去られるのか本当にひやひや見ていました。

変態ジジイが一度近づいてきますが、モーテルの管理人(ウィレム・デフォー)が
たまたま見ていたおかげで撃退してくれました。

でも空き家に入り込んで火事を起こしてしまったり、
6歳なので、危ういことだらけ。

過酷な生活なのは分かるけど、母親何してんだよ、
と怒りと呆れが募ってきます。

何とか働き口が探せないか?
と思ってしまうのですが、それも難しいらしい。

子供たちが無邪気に遊べば遊ぶほど不安と絶望感が広がっていく不思議な映画でした。

母親のヘイリーは結局売春に手を出して目をつけられ、
保護観察官が訪ねてきます。

まあ、そうなるよな。
母親、この子が7歳になっても8歳になっても小学校なんか行かせそうもないし。
どのみちどこかでじり貧になって生活が行き詰まることは目に見えています。

こういう生活ができるのは、子供が幼児の間だけで、
みんなこの先どうやって暮らしていくのだろう。

レストランで今は働けているが、あの母親だってもうじき行き詰まってしまうのか。。
毎日ぎりぎりの生活です。

この映画のヒリヒリした貧困具合を見ていると、
どうしても日本の「万引き家族」の方が恵まれている笑。

何倍も楽そうだ。
日本ならまだ選ばなければ職はいくらだってあるし、
あの母親と似た境遇のシングルマザーだってあそこまで追い詰められない気がする。

というわけで、やっぱり日本で映画を作るのは難しいんだな。
なんだかんだ言ったって過酷さがまだ生ぬるいのだから。

貧富の差が極端なまでに開いたアメリカは怖いなあ。
いつか日本もああなる日がくるのかなあ。

青空とカラフルな洋服とあっけらかんとしたモーテルの色合いとは裏腹に
とっても切なくて痛い気持ちになった映画でした。

フロリダプロジェクトはU-NEXTでもレンタルで見れますね。
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あと、アマゾンビデオ。

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法(字幕版)

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